〜身体・心・社会のバランスから整える〜
腰痛は、年齢や性別を問わず多くの方が経験する身近な 不調のひとつです。 かつては「肉体的な負担のかけすぎや、構造的な異常から起こる」 と考えられてきましたが、 近年では姿勢や筋肉の疲れだけでなく、 心理的・社会的要因(ストレス、抑うつ、生活習慣の乱れ、 睡眠不足など)も腰痛の背景に関わっていることが わかってきました。
〜非特異的腰痛とは?〜
レントゲンやMRIなどで明確な原因が見つからない腰痛を、 「非特異的腰痛」と呼びます。 日本では腰痛全体の約85%がこのタイプに当てはまり、 多くの方が悩まされています。 主な原因は、筋肉、筋膜、関節などの機能的な問題です。 長時間の同じ姿勢、運動不足、また精神的ストレスなどが 症状の悪化や慢性化に関係しています。
〜鍼灸が腰痛に効果的な理由〜
鍼灸では、痛みが出ている部分だけでなく、 からだ全体の心身のバランスを見ながら治療を行います。 鍼の刺激によって、筋肉の血流が改善し、 こわばりがやわらぐことで痛みが軽減します。 さらに、自律神経の働きを整えることで、 ストレスや睡眠の質の改善にもつながります。 このように、鍼灸は「痛みを取る」だけでなく、 「痛みが出にくい身体をつくる」ための根本的なアプローチです。